わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

私の命はあなたの命より軽い/近藤 史恵【レビュー】

★★★★

強烈なタイトルに目を惹かれ手に取りました。

主人公の遼子(りょうこ)は夫の急な海外赴任により実家で出産する事になります。

仲が良かったはずの家族、父・母・妹の美和
それなのに帰省すると妙な違和感を感じます。

段々膨れ上がる違和感と終始流れる不穏な空気に遼子共々読者までもがその理由が知りたくて堪らなくなる展開

蓋をあければ、なるほど、と言った感じですが、そこに至るまでの持って行き方が非常に興味をそそられページを捲る手が止まらなくなりました。

最後に向けて少しづつハッピーエンドに向かうかと思いきやラストの1ページで再び薄ら寒くなります。

命の重さがテーマですが、それを考えさせられると同時に世の中の常識・非常識・理不尽などについても思いが馳せました。




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