★★★
「僕の体には呼べない一部がある」「膀胱彷徨」「或る崇拝者の最期」「予算の都合で死ね」
泌尿器科医・鮎川が4つの事件を紐解いていく連作短編集。
勇気を出してこの科を訪れた患者達の悲痛さと衝撃的な背景に心の痛みが増していく。
下ネタ満載ではあるものの社会問題が反映されていて読み応え十分。
ネットの知恵袋を鵜呑みにした中学生男子に同情。
夜尿症の可能性を疑われた男子の背景には複雑な家庭事情があり、心と身体は強く密接していると改めて思う。
『或る崇拝者の最期』は後悔先に立たずとならぬ様、男性必読。
斬新な切り口の医療ミステリ。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。