★★★★
先日、静かな図書館で大声で怒鳴り散らす高齢者を見掛けた。
脳内に浮かんだのは「老害」の二文字。
本作にも様々な老害が登場する。
過去の栄光自慢や孫自慢、更に趣味自慢まで、あるある、いるいるが満載。
年齢と共に気力も体力も衰えていくと思いきや、この溢れ出すエネルギーと、自己肯定感の高さに圧倒される。
本作には笑いどころも多々あってヘンテコ俳句には思わず噴き出した。
老害に辟易しながら読み進めていけば、高齢者の内に潜む寂しさに触れ、切なさが込み上げる。
高齢になっても生き甲斐や居場所は必要。
毒もあるけど愛もある高齢者小説。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。