★★★★
先日、静かな図書館で大声で怒鳴り散らす高齢者を見掛けた。
脳内に浮かんだのは「老害」の二文字。
本作にも様々な老害が登場する。
過去の栄光自慢や孫自慢、更に趣味自慢まで、あるある、いるいるが満載。
年齢と共に気力も体力も衰えていくと思いきや、この溢れ出すエネルギーと、自己肯定感の高さに圧倒される。
本作には笑いどころも多々あってヘンテコ俳句には思わず噴き出した。
老害に辟易しながら読み進めていけば、高齢者の内に潜む寂しさに触れ、切なさが込み上げる。
高齢になっても生き甲斐や居場所は必要。
毒もあるけど愛もある高齢者小説。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞