★★★
11話収録の短編集。
優しい筆致で綴られているがテーマは重い。
コロナウイルスで静まり返った学校、小児病棟に長く入院している子ども、コロナで離ればなれに暮らし画面ごしでしか会えない親子、人種差別、戦争、いじめ等、悲しみや痛みを伴うこれらの出来事が、時にファンタジーを絡め、時にリアルに描かれている。
全編から生き辛さや孤独の感情が伝わって来て、胸がギュッと締め付けられる。
それらの負の感情を温かな眼差しで掬い上げ、希望の光が差して来る展開にホッとする。
この混沌とした世の中に大切な物は何か、メッセージ性を秘めた一冊。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞