わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

だれもみえない教室で/工藤 純子【レビュー】

★★★★

児童書と侮るなかれ。
分かりやすい言葉でいじめ問題に真正面から向き合った作品。

発端はランドセルに金魚のエサが入れられた事件。
6年生のクラスで何が起きているのか。

加害者、被害者、見て見ぬふりのクラスメイト、穏便に済ませたい担任、謝らせ握手させる事で一件落着とする学年主任、保護者、それぞれの思惑が入り混じる。

皆の本音から自己保身や想像力の欠如が浮き彫りになり、怒りと悲しみで胸が苦しくなった。

子どもの気持ちに寄り添う事、言葉に出して話し合う事、想像力を働かせる事。

一人一人が意識して行動する事の必要性を強く感じた。




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