★★★
「霧」「塵」「針」「縁」「終」
5話収録の連作短編集。
それぞれの短編が『縁』という名の元にリンクし合っている。
人が普段、心の中に隠していて、表には出し辛い負の感情が本作でも丁寧に救い上げられていた。
『袖振り合うも多生の縁』
生活していれば人は人と嫌でも繋がりを持つ。
その事で生まれる感情には、良い事もあれば、ちょっとした誤解や、価値観の相違で軋轢が生まれ、人間関係にヒビが入る事もある。
人を攻撃したり傷付けたり、縁によって道を誤る事もあるけれど縁によって救われる事も。
改めて人との繋がりを大切にしたいと思える1冊。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞