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嘘 Love Lies/村山 由佳【レビュー】

★★★★★

渾身の535ページ

凄く良かった。
エロティックなイメージの装丁と、過去に読んだ村山さんの作品から本作も激しい恋愛小説を像像していましたが、幾重にも絡んだドラマ性のあるストーリーで夢中で読みました。

活字から発生した脳内映像はどんなテレビドラマや映画より遥かにインパクトがあり最終行まで絶えず登場人物達が脳内で動いていました。

中学時代に仲が良かった4人、刀根秀俊、美月、亮介、陽菜乃
この4人がベースとなって物語が展開して行きます。

恋愛、嫉妬、正義、恐怖、怒り、後悔
様々な感情が本作には溢れており、ただの善悪だけでは人を判断出来なくなります。

野花の可憐さと強さを連想させる陽菜乃
どんな場所でも凛として堂々と咲く大輪の花の様な美月
2人共、良い人過ぎるきらいはあるけれど、ハードな展開の中で救われる部分でもあり共感、共鳴出来る部分が多かった。

刀根秀俊に至っては群を抜いて魅力的な人物で、とても惹かれる物があり
彼のキャラクターなしではこの物語は輝かなかったと思います。

第六章では自分の心臓の鼓動が高まっている事に気付くくらい緊迫した場面が続き胸が苦しくなりました。
そして六章を読んでから再度一章を確認し、それまでの伏線と人物相関図が明確になり全てのパズルが定位置にピタリと納まった感がありスッキリしました。

今まで読んだ村山さんの作品の中で一番好きです。
読了後時間が経っても、いまだ余韻を引きずる程、心に残った作品です。




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