わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

水を縫う/寺地 はるな【レビュー】

★★★★

「みなも」「傘のしたで」「愛の泉」「プールサイドの犬」「しずかな湖畔の」「流れる水は淀まない」
六章からなる連作短編集。

高校一年生の清澄、学習塾の事務員として働き結婚を控えている水青、市役所に勤める母、男尊女卑を植え付けられた祖母、別れた夫・全とその友人・黒田、其々の視点で物語は進む。

家族だから言いたい事を言ってぶつかり合う時がある。
けれど家族だから知られたくない事も。

自分の「普通」が自分以外の人の「普通」とも限らない。

互いの胸の内を慮り、互いの幸せを祈る家族がいる。
流れる水の音が聴こえて来る様な家族小説。




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