★★★
しんとした静けさの中に温かみを感じる作品だった。
主人公は印刷会社に勤務する實成冬至。
亡き父が生前何度も口にしていた「善く生きろ」の言葉をモットーにしつつも、そうなれない自分と葛藤している。
私も善人でありたいと思いながら、なれない自分に苦悶しているので共感しかなかった。
ひょんな事から始まった夜の散歩。
深夜の散歩メンバーは一人、また一人と増えていく。
この距離感が絶妙で互いを尊重している感じがいい。
皆、何かしらの不安や悩みを抱えているけれど誰かが傍にいる事が支えとなる。
自身を見つめ直す啓発本のような優しい作品。
※誤植
126ページ 10行目 賞味期限というのものは
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞