★★★★
シンプルな文章でありながら、行間から溢れ出るイヤミスの空気に吸引されるかの様に一気読み。
主人公は婚活をしながら公立中学校で学校司書をしている27歳の柿谷莉歩。
どうしても結婚したい彼氏はイケメン敏腕営業マン、33歳の宮田博之。
しかし博之には重大な秘密があった。
莉歩、博之だけではなく、教師の曽根原、生徒の浅倉、二本柳、その他の登場人物達。
読み進めていくと、それぞれが抱える闇の深さを知り、その多面性に慄く。
泥濘(ぬかるみ)は想像以上に深く、泥沼に足が埋まってしまった様で、読み終えると人間が怖くなる。
凄い小説だ。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。