★★★★
政治の世界を描いた硬質な物語かと思いきや、人間の本質に迫るミステリー。
ロシアの民芸品・マトリョーシカは次々と小さな人形が出てくる入れ子型の人形だが、この作品の登場人物達も自分の中にいくつもの顔を隠している。
27歳の若さで代議士となり40代で官房長官まで上り詰めた男は、自分自身の意志を持たず、常に誰かに操られているマリオネットのようだ。
その糸を操り、支配している者の正体を知りたくて一気読み。
終盤の狐と狸の化かし合い的展開には驚愕。
絶対的自信があった予想は裏切られ見くびっていたのは自分だったと気付かされる。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
応募数92件 HN・よつば
松村 涼哉『僕が僕をやめる日』 第5回 レビュアー大賞 2020年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
応募数599件 HN・よつば
辻村 深月『かがみの孤城』 第6回レビュアー大賞 2021年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
応募数748件 HN・よつば
伊坂 幸太郎『逆ソクラテス』 第7回レビュアー大賞 2023年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞 HN・よつば