わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

自転しながら公転する/山本 文緒【レビュー】

★★★★★

平々凡々、どこにでもいる様な人達の日常、喜怒哀楽が478頁にも渡って延々と描かれているのに決して飽きない。
それどころか細やかな心理描写に惹きつけられて読む手が止まらない。

自己否定、女性同士の意見の相違、仕事への欲と諦め、親の介護、結婚に纏わるetc、
読者は登場人物の誰かの気持ちに共感出来る部分がきっとあるはず。

皆、自分本位になりがちだけど、それでも誰かを大切に想う気持ちに嘘はない。

プロローグとエピローグを書き下ろした事でちょっとした仕掛けも楽しめる。

昔から大好きだった山本文緒さん。
改めまして「お帰りなさい」




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