★★★
リサイクルショップ「月世界」には七十代の野口タカエと、全く血縁関係がない大吾が二人で暮らしている。
その店に時折持ち込まれる奇妙な相談事。
主人公の堤隆太は、二人と共に事件を解決して行く。
前半は軽い推理小説の体を成しているが、読み進めるに連れ夜の闇が深く濃く変化し終盤はその表情が一変する。
一見関係ないと思っていた事件から点と点が繋がり1本の線になった瞬間、11年前に起きた一家殺人事件の真相が明らかになる。
理不尽さと哀しみ、歪んで伝えられる報道、やり切れなさに胸が詰まる。
夜明けを感じるラストにようやく安堵した。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」HN・よつば
松村 涼哉『僕が僕をやめる日』 第5回 レビュアー大賞 2020年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」HN・よつば
辻村 深月『かがみの孤城』 第6回レビュアー大賞 2021年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」HN・よつば
伊坂 幸太郎『逆ソクラテス』 第7回レビュアー大賞 2023年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞 HN・よつば