わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

浅田家! /中野 量太【レビュー】

★★★★

たくさん笑った。

そしてその何倍も泣いた。

信じて待つ事は容易い事じゃない。
家族であれば尚更、口煩く言ってしまう。

だが浅田家は待つ。

プロの写真家を目指すも、何度も立ち止まる浅田家の次男坊、政志への信頼は揺るがない。

浅田家の人を信じる姿勢と笑顔にしたいと言う志はプロの写真家になった政志に受け継がれ、震災後、家族写真を依頼して来た少女の切なる願いに真摯に向き合い寄り添う姿に感動する。

たった一枚の写真の中にも家族の想いが詰まっている。

そしてそれは今と未来を生きる支えになる。

「カシャ!」は家族の歴史を紡ぐ希望の音だ。




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