★★★★
お気に入りの角田光代さんの長編小説です。
やはり本作もぐっと引き込まれました。
登場人物は少ないものの、その人物描写たるや圧巻です。
主人公、和歌、同居人であり彼である仙太郎、和歌の父、母、祖母に至って全ての登場人物が絶えず脳内映像で動いていました。
大学から会社勤め~そして小説家へと悩みながら決断し、その時々で様々な葛藤があり、心が潰れそうになる時の和歌の気持ちに共感出来ました。
客観的な意見が欲しい、自分ではどうしようもない
そんな経験がある方は大なり小なり和歌の気持ちに寄り添える様な気がします。
スッキリとして無駄な部分がないのも著者の作品の魅力です。
面白く読了しました。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。