わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

椿ノ恋文/小川 糸【レビュー】

★★

「紫陽花」「金木犀」「椿」「明日葉」「蓮」
5話収録の連作短編集でシリーズ最新作。

代書屋を再開した鳩子。
子育てと家事に奮闘する鳩子の身の回りで起きる出来事に、代書した手紙を絡めながら物語は展開していく。

手紙をモチーフにしたものは好みだが、今回は純粋に楽しむ事が出来なかった。

小川作品に時々登場する性的フレーズに苦手意識がある事、隣家との騒音問題をお互い様と認識し、子供の文字で書いた手紙を投函する場面は、他人を騙し善意に付け込むようで悲しい気持ちになる。

本当に代書を必要とする人の為に文字を紡いで欲しいと感じた。




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