わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

大人になったら、/畑野 智美【レビュー】

★★★

平凡な日常を切り取るのがとても上手な畑野さんの長編小説

東京のカフェで副店長として働く35歳、独身、葛城命(かつらぎ めい)が主人公です。
仕事、結婚、出産、家族、何の保証もない未来に悩み、葛藤して、選択する女性のリアルな姿が丁寧に描かれています。

物語は大きな起伏もないまま淡々と穏やかに流れて行きますが、同世代で近い環境にいる方であれば「あるある」が一杯だと思います。

ただテーマが既出的な事もあってデジャブ風味なのと、インパクトに欠けるのでちょっと物足りない感じがしました。

タイトルに付いている「、」は未来への希望や余韻を感じる事が出来て好きです。




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