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La Vie en Rose ラヴィアンローズ/村山 由佳【レビュー】

★★★★★

欠かさず読んでいる村山 由佳さんの長編小説です。

薔薇の咲き誇る家で生活し、フラワーアレンジメント教室の講師
また、カリスマ主婦として人気を集めているお嬢様育ちの咲季子(さきこ)が主人公
夫である道彦(みちひこ)と二人で暮らしています。

咲季子を支配し見下し暴言を吐く夫
それに対して何ら反論する事無く自分自身を反省さえする妻

けれど年下のデザイナー堂本と出会った事で少しづつ変化して行きます。

内容自体はこれまでに出尽くした感のある、ありふれた人妻の不倫のお話しですが、主な登場人物が(咲季子、道彦、堂本、本の担当編集者である川島孝子)と4人と少ない分、人物描写が繊細に描かれておりタイトルである「La Vie en Rose ラヴィアンローズ」=薔薇色の人生の行方が気になり新鮮な気持ちで読めました。

良くある不倫の話だけでは終わらず途中からサスペンス的要素も加わり、咲季子に感情移入して読み続けたせいか共犯者の気持ちも芽生えて行きました。

妻を支配する道彦に嫌気がさし、初めとても魅力的に感じた堂本に対してもどんどんその幼なさとずるさが見えて来てしまい、咲季子の感情の変化にも共感出来ました。

庭や薔薇の風景描写も秀悦で読んでいる間中、脳内で咲季子のローズガーデンが浮かんでいました。

文中、所々に素敵な表現が数々あり、美しい文章で綴られていてじっくりと楽しませて頂きました。
その後を読者に想像させるようなラストも余韻が残りました。




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