★★★★
この物語の登場人物はきっと現実世界にも存在する。
大人になっても自分達を無敵で最強だったと言い切るカースト上位組。
自分達の行為が、同級生の心に一生残る傷を植え付けた事を忘れ、その傷ついた心を慮る事もなく。
彼等の自己肯定感の高さも優越感も傍から見れば滑稽でしかない。
中学時代のマウントに拘り、いつまでも王様、お姫様気分で想像力の欠如を自覚すらしていない。
狭い地方都市でそれぞれの人生が交錯した瞬間に殺意は生まれる。
許せない自分を責めたり無理に赦す必要はない。
終始不穏な空気が流れる中、作者のメッセージが心に刺さる。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞