★★★
憧れのタワマンに住みながら息が詰まる日々を送る家族の物語。
高層階で暮らす人は低層階の住人を見下し、低層階で暮らす人は高層階の住人を羨みながらも平常心を装う。
親しげな会話、だが行動を共にする中で互いを観察し、自分の立ち位置を確認する。
マウンティングに巻き込まれる子供達が可哀そうでならない。
過酷な受験戦争は一体誰の為?親のエゴと見栄で成り立っているとしか思えない。
他人と比較しての幸せではなく、自分自身が有意義な人生を送っているかが大切だと思う。
どこで暮らすかではなく、どう生きるかを考えさせられるタワマン小説。

はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」