わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

わたしのいけない世界/森 美樹【レビュー】

★★★

「アルバローズの床」
「わたしのいけない世界」
「明るいひかげ」
「わたしの素敵な世界」
四話収録の連作短編集。

終始不穏な空気に包まれていた。

小学6年生の志摩佳月は、ある日、虐待の痕が残る小学1年生の柊を拾い、自宅の地下シェルターに匿う。
一見善意の行動に思えるが、佳月の行動には支配欲や執着などの危うさが感じられる。

15年の時を経て再会した佳月と柊。
佳月の夫で幼馴染の琉人も加わり、掴みどころのないこの三人が一体どこへ向かうのか全く予測不可能な展開だった。

人の心の奥深くに潜む邪悪な欲望を覗き込んでしまった様な読後感。




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