わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

俺と師匠とブルーボーイとストリッパー/桜木 紫乃【レビュー】

★★★★

気持ちがいい人たちの気持ちの良い物語。

釧路にある昭和の風情佇むキャバレー・パラダイス。
店名に似合わず毎日を惰性で生きる二十歳の『俺』。

期間限定でやって来たショーの出演者はマジシャンの『師匠』
歌手の『ブルーボーイ』ことシャネル
『ストリッパー』のひとみ。

なんの共通点もない四人の奇妙な同居生活が始まる。

北海道の凍えそうな描写に反して8畳一間でわちゃわちゃと過ごす彼らの言葉一つ一つに心が温まって行き、別れのタイムリミットから目を逸らしたくなる。

別の場所にいても心は繋がっている。
師匠のうふふが聞こえて来そうな読後。




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