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夜がうたた寝してる間に/君嶋 彼方【レビュー】

★★★

デビュー作『君の顔では泣けない』の瑞々しさがとても良かった君嶋彼方さんの二作目。

ジェンダー問題を扱った前作とは違い今回はやや特殊な設定。

主人公は時間を止めるという特殊能力を持つ高2の冴木旭。
旭が通う高校には別の能力を持つ二人の同級生と一人の教師が存在する。

ある日、大量の机が校舎の窓から投げ捨てられる事件が起こり、犯人と疑われた旭は真犯人を見つけ疑いを晴らそうと動き出す。

能力を持つ者と持たざる者、その対立と、この年代だから感じる孤独や承認欲求が繊細に描かれる。

走れ旭。
時を止めた先、大切な友が待つその場所へ。




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