★★★★
珍妙なタイトルだが内容はゴリゴリの社会派小説。
主人公はカメルーンで生まれたニシローランドゴリラのローズ。
研究所職員と母親から言葉を学び、手話を使って人間との会話も可能だ。
職員の提案でアメリカの動物園に渡ったローズを待っていたのは、夫となったゴリラの銃殺事件。
なんと言っても本作の魅力はローズのチャーミングさ。
フレンドリーで優しい性格、ユーモアセンスもあり、何より素晴らしいのは一時の感情に流されない公平さ。
前代未聞のゴリラ裁判、ローズの姿を通して、人間の驕りに気付かされる。
第64回メフィスト賞満場一致に納得。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞