わたしは栞を挟まない|sayuriの読書ブログ

アヤとあや/渡辺 優【レビュー】

★★★

「神秘的な子供」「特別な少女」「無垢な女の子」「ただのわたし」
4話収録の連作短編集。

小学5年生の亜耶は画家の父、パート勤めの母、6歳の弟と家族四人で平穏に暮らしている。

亜耶が常に話し掛ける実態を伴わない彩。
少女期特有の妄想?それともホラー?イマジナリーフレンド?
先行きが全く読めないまま、不穏なアイテム、ナイフの登場にビクつき、校舎の二階から飛び降りる亜耶に危うさを感じる。

自分を、神秘的で特別な存在だと信じこむ亜耶。

それこそが、幼さの象徴であると思うも、特別と凡人、大人と子供の狭間で揺れ動く心情がリアルだ。




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