★★★
内科医として働く藤枝輝彦の父・久が認知症を発症する。
以前からしたためていた事前指示書に従い、自宅介護はせず旧友の病院に入院した久だったが程なく突然死してしまう。
心不全との死因に疑問を抱く医師の兄と弁護士の弟。
その裏に隠されていたのは医師だけが実行可能な『終の盟約』の存在だった。
これは身近な問題だけあって考えさせられる。
介護する側、される側の気持ちの乖離、経済的な負担、人間の最後の在り方。安楽死が認められていない日本だが本作を読むと、かなり気持ちが揺さぶられる。
自分だったらどうするか、どうしたいかを問いながら読了。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。