★★★★
ああ、なんて心地良い読後感。
75歳の継男っちに心を鷲掴みされ惚れてしまう。
寝坊で卒論を出し損ね留年が決定した22歳の田渕海平と、大学入学で片見里から上京して、一人で生きてきた荒川在住の75歳の中林継男。共通点は片見里出身の1点のみ。
53歳も年齢が離れた二人がひょんな事で繋がり、その縁がどんどん広がって、周りの人達の人生が好循環して行く展開に心躍る。
海平のルーズさや言葉遣いにムムっとなるものの、それを忘れさせてくれる継男っちの人間としての器の大きさが堪らない。
人として何が大切か、それを教えてくれる沁み本。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。