★★★★
人の心の奥深さを想い溜息が出る。
1984年と2017年に起きた二つの殺人事件。
その事件に関わった者達と家族の心情が緻密に描かれる。
事件の裏側に隠れた真実を蔑ろにし裁判の為に形だけを整える検事と弁護士。
真実を突き止める事が必ずしも得策ではないと知りながら真相を追い求める加害者家族と被害者遺族。
任務に携わる者と当事者、両者の温度差が歯がゆい。
又被害者と加害者は些細なきっかけで反転する存在である事、誰かを守る為の嘘も時に仇になる事も思い知らされる。
人生を狂わされた家族を思うと罪を憎んで人を憎まずなんて言えない。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
応募数92件 HN・よつば
松村 涼哉『僕が僕をやめる日』 第5回 レビュアー大賞 2020年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
応募数599件 HN・よつば
辻村 深月『かがみの孤城』 第6回レビュアー大賞 2021年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
応募数748件 HN・よつば
伊坂 幸太郎『逆ソクラテス』 第7回レビュアー大賞 2023年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞 HN・よつば