わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

炭酸水と犬/砂村 かいり【レビュー】

★★★★

「もうひとり、彼女ができたんだ。」
冒頭一行目の吸引力が半端ない。

結婚秒読みのはずだった恋人・和佐からの突然の告白。
なんだ、この堂々とした二股宣言は!

もう一人の方・アサミもいけすかない。
Twitterで三角関係を呟くその神経。

こんな男、さっさと別れて縁を切りたい所だ。
けれど主人公・由麻の心情が痛い程伝わって来るから悩ましい。

9年も付き合い愛も情もある。
そこに女性ならではの結婚適齢期の重し。

完璧な男はいない、妥協が必要な事も理解し葛藤する由麻の繊細な心理描写は秀逸。

ラストまで目が離せないドロキュン恋愛小説。




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