★★★
恐ろしい小説だ。
「介護」の二文字から受けるイメージと掛け離れ、老人達を思うがままにコントロールし財産をむしり取る悪徳老人介護施設が描かれている。
妻に先立たれた孤独な老人・武田清は、大手企業を退職した72歳。
異常に高いプライドと見栄が災いして、まんまとその財産を奪われて行く。
職員の言葉巧みな誘導、親切ごかしな対応、特に新海房子の人とは思えない悪女ぶりには終始辟易させられた。
人生100年時代になり介護サービスも多様化して来ている。
年々詐欺の手口も巧妙化している昨今、この物語の様な事も起こり得るのかも知れない。

幼少期から本が大好きな四つ葉と申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。