★★★★
警察内部の犯罪を追う検察官の物語です。
「1 禁猟区」 「2 免疫力」「3 秋霖」「 4 見つめないで」の4話で構成された連作集
今回の内容は、警察内部の犯罪を追う、通常はあくまでも陰の存在である監察官のお話です。
仕事内容から察するにかなりの嫌われ役です。
まずこの題材で小説を書こうとする乃南さんの目の付け所が面白いと思いました。
次々と目新しい題材で、そしてきっと緻密な取材を得て書かれたであろう事が推測される丁寧なわかりやすい文章。
ともすれば固くなりがちな題材ですが、登場人物の描写が素晴らしく最後まで面白く読めました。
個人的には昔読んだかなり分厚い「風紋」がとても心に残っていますが、ずっと上質な作品を描かれていて今後も楽しみです。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞