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五つの季節に探偵は/逸木 裕【レビュー】

★★★★

『人の心の奥底を覗き見たい。暴かずにはいられない』
主人公は、どこかサイコパスを思わせる榊原みどり。

「イミテーション・ガールズ」「龍の残り香」「解錠の音が」「スケーターズ・ワルツ」「ゴーストの雫」5話収録の連作短編集は、みどりの高二時代から子を持つ母になるまでを追った成長譚でもある。

5つの物語はどれも趣が異なっていて楽しめる。
探偵ものと言うよりは名推理で事件の真相に近づきながら、それぞれの人間ドラマを色濃く描いた作品。

予想して読み進めていけば思いがけない反転に驚かされる。

捻りが効いたビターなミステリ短編集。




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