わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

暗鬼夜行/月村 了衛【レビュー】

★★★

「薮内の読書感想文、昔の入選作のパクリだって」
生徒のLINEに届いた差出人不明のメッセージ。

冒頭から不穏な空気が溢れ気持ちがざわつく。

中学校が舞台と言う事で真っ先にイジメを想像したが、真相が明かされないまま、学校統廃合問題、県政の腐敗と話は広がり、生徒、教師のみならず、SNSを介して保護者、政治家も関わり大きな問題に発展して行く。

随時逃げ道を探し自己保身に走る教師達、嫉妬が発端となり嘘を付き承認欲求の為なら平気で人を嵌める女生徒の無邪気な仮面の下の狡猾さに驚く。

良心を忘れた人間の悪意に慄かずにいられない。




  • 人気のレビュー
  • 関連するレビュー

気軽にコメントどうぞ

*
*
* (公開されません)