わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

通夜女/大山 淳子【レビュー】

★★★★

風変わりで不謹慎な内容なのに奇妙な面白さを感じた。

主人公は就職活動に失敗し心が折れた無職の仁科小夜子・24歳。

ふらりと立ち寄った見ず知らずの人の通夜が癖になり通夜巡りが趣味となる。

人の不幸は蜜の味じゃないけれど、不幸の空気を心地良いと感じ、通夜女(つやめ)を職業にしたいと考える小夜子に薄ら寒いものを感じる。

「通夜女」を名乗る老婆、通夜を盛り上げる通夜レディ、通夜ぶるまいに添えるケーキを考案するニコニコケーキランドの時尾くん、登場人物達は皆、個性的。

ただのオカシナ話に留まらずちょっと泣けて笑える再生の物語。




  • 人気のレビュー
  • 関連するレビュー

気軽にコメントどうぞ

*
*
* (公開されません)