★★★
蛭田 亜紗子さん 初読みです。
主人公は夫に先立たれてしまった32歳の麻緒(あさお)
自らも死ぬ準備をするうち、刺繍洋品店で見つけたポスターををきっかけにエンディングドレス(死に装束)を作る洋裁教室に通い始めます。
講師の小針ゆふ子、3人の陽気なおばあさんに囲まれ、次々と課題をこなして行く内に麻緒の気持ちにも徐々に変化が見られて行きます。
自殺を考える主人公、学生時代の同級生やおばあさんの死
文中に絶えず流れる「死」の空気
けれどそれらは陰鬱な感じではなく、淡々と静謐に描かれている。
喪失、孤独を感じていた主人公が服を作ると言う行為と周りの人達の温かさで再生して行く姿に光を感じ、読後感は良い。
絶望が希望に変わる可能性を感じた作品。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
応募数92件 HN・よつば
松村 涼哉『僕が僕をやめる日』 第5回 レビュアー大賞 2020年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
応募数599件 HN・よつば
辻村 深月『かがみの孤城』 第6回レビュアー大賞 2021年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
応募数748件 HN・よつば
伊坂 幸太郎『逆ソクラテス』 第7回レビュアー大賞 2023年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞 HN・よつば