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伊藤くんA to E/柚木 麻子【レビュー】

★★★

『ナイルパーチの女子会』以来ハマって読んでいる 柚木 麻子さん

本作は
「伊藤くんA」 「伊藤くんB」 「伊藤くんC」 「伊藤くんD」 「伊藤くんE」
の5編が収録された連作短編集です。

癖のある人物を書かせたら本当に上手な柚木さんですが
今回の主人公 シナリオライターを目指す伊藤誠二郎(27歳)もご多分に漏れずかなりいけ好かない奴でした。

お金持ちのボンボン、イケメンで服装のセンスもバッチリ
けれど、いかんせん「こんな男のどこがいいんだ!」と終始感じる性格の悪さ
どんなにお金持ちで顔が良くても自分は絶対好きになれないし
友達にもなれないタイプです。

そして伊藤くんと言うダメ男に惹かれる女性達にもうんざりしつつ読了しました。

5人の女性達も自己中な人が多くて、共感は出来なかったけど
登場人物それぞれが何かを求めて飢えている感情はヒリヒリと感じました。
読後感は決して良くないけれど、やっぱり癖になる柚木さん作品。




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