★★★★
終始心がざわつき、家族崩壊のカウントダウンの音が聴こえて来るようだった。
頁を開いて最初に目に入る序章で一気に心を鷲掴みにされる。
昨今、頻繁に取り沙汰される高齢者ドライバー問題が伊岡さんの手に掛かれば緊張感MAXのサスペンスへと変貌する。
高齢である事に加え、認知の症状もある79歳の父親が放った「人を轢いたかもしれない」の一言。
それを聞き自己保身に走る47歳の息子。
この父子の動向から片時も目が離せず、リーダビリティの高さもあり一気読み。
轢き逃げ事件の真相と共に見えて来る家族の闇。
社会派ミステリーとしても秀逸。

はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
応募数92件 HN・よつば
松村 涼哉『僕が僕をやめる日』 第5回 レビュアー大賞 2020年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
応募数599件 HN・よつば
辻村 深月『かがみの孤城』 第6回レビュアー大賞 2021年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
応募数748件 HN・よつば
伊坂 幸太郎『逆ソクラテス』 第7回レビュアー大賞 2023年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞 HN・よつば