★★★★
女性心理を描かせたら抜群の唯川恵さんの長編小説です。
この作品も女性の持つ「毒」を随所に織り込みながら最後まで飽きさせない展開となっていました。
専業主婦の宮地奈央(38)は、夫と息子の3人で幸せに暮らしている。
ある日、友人に誘われて応募した女性誌「ヴァニティ」の読者モデルに合格してから、生活が変わっていく。
華やかな女性誌の世界に渦巻く女たちの様々な思惑に戸惑いながらも、奈央は自分にもまだ“負けたくない”気持ちがあることに気付き成長して行く。
何ともイジワルな女達の行動に気分が悪くなりつつも、主人公・奈央の行方が気になってあっと言う間に読み終えました。
ラストに至っては平凡な感じですが、ヘアメイクのトモさんとの掛け合いで、ほっとする場面もあり恋愛要素もあり面白い作品に仕上がっていました。
ただ、やっぱり女って怖いなとつくづく感じた一冊でもありました。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞