★★★★
とても心地良い読み心地。
四季折々の草木、美しい花々が咲き誇る広大な庭園の中に建つ桜山ホテル。
そこで提供されるのは三段重ねのティースタンドに載せられた優雅なお菓子とお茶。
文中から甘い香りが漂って来るようで食欲をそそられる。
けれどその甘い香りとは裏腹にずっと一人で抱え込んで来た苦みを持ち合わせている登場人物達。
アフタヌーンティーで繋がった人達との出逢い、そして自分自身と向き合う事で気持ちに変化が訪れ前へ踏み出す姿が素敵だ。
人生には悲しみや苦しみが付いて回るけれど、その苦さがあるからこそ、この甘味は特別で格別。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。