★★★★
「楽園」「約束」「太陽」「絶唱」の4編が収録された連作短編集です。
今回の物語も前作の「物語のおわり」の様に各短編がリンクしていて湊さん独特の「毒」は入っていません。
南太平洋の国、トンガを舞台にして阪神淡路大震災を経験した人々が描かれていて事実を交えながらのフィクションになっています。
それぞれの主人公の葛藤が丁寧な心理描写で綴られ又今回は宗教に纏わる死生観も描かれており色々と考えさせられました。
湊さんの「毒」を求めて読まれると物足りないかと思いますが事実を交えて書いてある事で深いストーリーになっています。
初版発行日が2015年1月17日、阪神淡路大震災から20年という節目の日になっている所に著者の拘りが感じられました。
心温まる読後感の良い作品集です。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
応募数92件 HN・よつば
松村 涼哉『僕が僕をやめる日』 第5回 レビュアー大賞 2020年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
応募数599件 HN・よつば
辻村 深月『かがみの孤城』 第6回レビュアー大賞 2021年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
応募数748件 HN・よつば
伊坂 幸太郎『逆ソクラテス』 第7回レビュアー大賞 2023年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞 HN・よつば