★★★
「正子、おおいに嫌われる」「正子、ものを売る」「正子、またセクハラされる「正子、お化けになる」「正子、虹の彼方へ」
5話収録の連作短編集。
柚木作品にしては珍しい74歳の女性が主人公。
映画監督である夫とは家庭内別居、その夫が死後数日経って発見されても、正子に至っては「いいことが重なる」って事になる。
そう、この正子さん、優しく穏やかなグランマなんかじゃない。
まず自分!
思い出の品々をお金の為にメルカリに出品したり、屋敷をお化け屋敷にしちゃったり、バイタリティに満ち満ちている。
自己中なんだけど、なんとも憎めない正子さんの老境コメディ。

はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」