★★★
第42回すばる文学賞受賞作品。
「箕島家」は硝子職人の父、 母、三人の娘、鏡子・祐子・純子の五人暮らし。
しかし工場で働く以外は縁側から動かず、家族を見ようとしない父はいつの間にか「箕島家」からとり除かれてしまう。
父がいなくなった途端、母に笑顔が増え、腰痛と肩こりが治り、心労が治まった。
物語は知的障害を持つ純子の目線で繰り広げられて行く。
純子の目に映る父や母の描写は独特だが、時に真理をついていてドキッとさせられる。
全体的に淡々と落ち着いた空気感の中で描かれたある家族の物語。
独特な雰囲気なので好みは分かれそう。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。