★★★★
R-18文学賞大賞・読者賞ダブル受賞作品
「夜を跳びこえて」「かなしい春を埋めに」「空のあの子」
「さよなら苺畑」「黒い鳥飛んだ」
5話収録の連作短編集
各話がリンクし合っていてそれぞれの物語に深みを出している。
抑圧する父親と娘の智佳
過去の出来事がきっかけで男性に対し拒否反応を表す優亜
本作では父と娘、夫と妻、男と女など
その関係性に苦悩と挫折をしながら希望への道を模索し続ける登場人物達の心理描写が丁寧に描かれている。
特に印象深いのは「さよなら苺畑」
外から見ただけでは解りえない人の内に秘めた苦しみと優しさが胸に沁みて来る。
生きて行く上で哀しく苦しい事は限りなく訪れるけれど
その先の一筋の光をかいま見れる様な瑞々しい短編集。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」HN・よつば
松村 涼哉『僕が僕をやめる日』 第5回 レビュアー大賞 2020年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」HN・よつば
辻村 深月『かがみの孤城』 第6回レビュアー大賞 2021年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」HN・よつば
伊坂 幸太郎『逆ソクラテス』 第7回レビュアー大賞 2023年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞 HN・よつば