★★★★
「アイシングシュガー」「マタ会オウネ」「植物性ロミオ」「彼女の謝肉祭」
4話収録の連作短編集。
『流浪の月』ですっかり心酔してしまった凪良さん、本作も良かった。
全篇を通して感じたのは垣根のない愛。
事故死した夫「鹿野くん」の幽霊と一緒に暮らす主人公・うる波の周囲で起こる4つのエピソードを通して幸せの意味を改めて考えさせられる。
誰かに強制されたわけでもないのに勝手に枠の中に入り、無意識に世間に縛られている自分に気付く。
同じ人間が一人もいない様に愛のカタチがいくつあっても良い。
人を肯定する優しさと慈愛に満ちた物語。

幼少期から本が大好きな四つ葉と申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。