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墨のゆらめき/三浦 しをん【レビュー】

★★★

タイトルと装丁から、しっとりとした物語を想像していたが、頁を捲ればポップでコミカルな、しをん劇場が開幕。

軸となるのは、西新宿の老舗ホテルに勤務する続力(つづき・ちから)と、遠田書道教室の書家・遠田薫。

続が招待状の宛名書きを依頼する為に、遠田の元を訪ねた事から二人のユニークな交流が始まる。
真面目を絵に描いたようなと続と、マイペースな遠田が放つ会話のキャッチボールがテンポ良く楽しい。

筆耕士という仕事がある事を本書で初めて知り、書の奥深さも感じた。

猫のカネコ氏の可愛さもさるごとながら、二人の人柄の良さに釘付け。




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