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下流の宴/林 真理子【レビュー】

★★★★

欠かさず読んでいる林真理子さんの長編小説です。

新聞連載小説になった物の単行本化。

426ページもある長編でしたが15章がそれぞれ「福原家のこと」と「宮城家のこと」で交互に掛け合いながら話が進むので、テンポも良く読みやすい構成になっていました。

それなりの教育を受け、平穏な家庭を営む主婦由美子の悩みは、20歳になる息子が中卒で定職をもたないこと。
そして完璧な結婚をしたと思いきや出戻って来た娘

プライドの塊の様な福原由美子が、子育てに右往左往している様子が実に丁寧に描かれていて絶えず脳内映像で動いていました。

とっても嫌な性格ではあるけれど、どこか同情してしまう部分もあったり、息子(翔)の恋人である沖縄の島育ちの珠緒の行方が気になったりして最後まで楽しく読めました。

上流・中流・下流の階級、家族の価値観等、色々考える部分もあり面白かったです。




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