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夜の海をゆく人よ/佐原 ひかり【レビュー】

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夜の海をゆく人よ [ 佐原 ひかり ]
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★★★★

『人間みたいに生きている』で心を掴まれた佐原ひかりさん。
『鳥と港』『スターゲイザー』『ネバーランドの向こう側』と、どの作品でも瑞々しい感性に魅了されてきた。

新作もその延長線上にあり、より深い“人間の揺らぎ”を描いた一冊だ。

主人公は倉田むつみ。
婚約者の上野春臣は通り魔から妊婦をかばって<英雄>として命を落とす。

衝撃的な幕開けだが、読み進めるほどに春臣の別の顔が立ち上がり、物語は再び揺れる。

称賛された<英雄>も、決して聖人ではない。

善と悪、利己と利他、その両方を抱えながら生きるのが人間なのだと痛感させられる。




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