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爆弾/呉 勝浩【レビュー】

★★★★

スズキタゴサクが気に入らない。

別件で逮捕されたスズキは、都民1400万人を人質にとる無差別爆破テロの被疑者だった。

取調室で行われるクイズ形式の尋問。
クイズから爆弾の在り処を導き出さないと容赦なく爆発が起きる。

刻一刻と迫るタイムリミットに緊張感は加速し、警察vs容疑者の心理戦から目が離せない。

スズキは一体何者でその目的は何なのか。
彼の言葉からそれを探ろうとするたびに、自身の中に潜む悪が炙り出され正義と悪意の境界線が曖昧になっていく。

スズキタゴサク、この爆弾男に抉られる。

人間の本性に迫る強烈なサイコミステリ。




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