★★★
最近ハマって立て続けに読んでいる窪 美澄さん
本著は
「クラウドクラスターを愛する方法」 「キャッチアンドリリース」
この2編が収録されています。
本作品は今まで読んだ窪 美澄さんの作品の中では比較的、不穏な雰囲気も少なく結構さらりと読めました。
「クラウドクラスター」とは積乱雲、入道雲のかたまりを意味するそうですが、それを主人公の母に例えています。
母親と娘、同性であり親子であるが故の複雑な思いが綴られていますが、気持ちの良い読後感でした。
「キャッチアンドリリース」は釣った(キャッチ)魚を傷付けることなく再放流(リリース)する意味合いです。
こちらも家族の物語ですが、親に対して持って行き場のない感情を抱えた子供の心情がリアルに描かれていて惹きつけられます。
いつもより暗さも陰鬱な感じも少ないけれど、やっぱり窪 美澄さんの描く世界感は癖になります。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。