わたしは栞を挟まない|sayuriの読書ブログ

ギプス/片島 麦子【レビュー】

★★★★

『未知生さん』で心掴まれた片島麦子さんの新作もしみじみ良かった。

主要人物は間宮朔子と葛原あさひ。
現在と学生時代を交互に描きながら物語は進む。

人生を諦めたように日々を過ごしている朔子の元に突如現れたのは中学の同級生・あさひの姉を名乗るギプスをした女性。

ある事がきっかけで亀裂が入った朔子とあさひの人生の歯車が再び動き出す。

きっと誰もが経験した事があるに違いない幼さゆえ取った行動に後悔を抱えている人も多いだろう。

心の鎧を脱ぎ去り解放された二人の再会が待ち遠しい。

鮮やかな赤い傘の下で微笑むあさひの姿が目に浮かぶ。




  • 人気のレビュー
  • 関連するレビュー

気軽にコメントどうぞ

*
*
* (公開されません)